「個人情報保護委員会VS政治団体オープンサイエンス」その2 東京地裁に命令の効力停止を求める仮処分申立

投稿者: | 2022年3月26日

2022年3月23日(水)夜、個人情報保護委員会は、日本で3例目(運営者を明らかにしたケースでは初めて)となる「サイト停止命令」を「破産者情報通知サービス」を運営する「政治団体オープンサイエンス」に行いました。

命令の日から1週間後の2022年3月30日(水)までに、破産者情報の第三者提供を停止すること、個人情報保護委員会が再開してもよいとの通知を受領するまでは個人データの提供を再開しないことを命じるものでした。

命令の日から2日後の2022年3月25日(金)、政治団体オープンサイエンスは、国(代表者法務大臣 古川禎久、処分行政庁 個人情報保護委員会、代表者委員長 丹野 美絵子)を相手に、政治団体オープンサイエンスへの「命令」の効力停止を求める仮処分を、東京地方裁判所に申立てました(事件番号:東京地裁 令和4年(行ク)78号)。

裁判所に仮処分を申立てしても、個人情報保護委員会が行った命令の効果は止まることはありません(公定力)。(1)個人情報保護委員会が命令を取り消す、(2)行政不服審査会が取消す、(3)裁判所が効力停止または取り消す、いずれかの判断がされない限り、個人情報保護委員会の命令は効果をもちます。

2022年3月30日(水)までに、東京地方裁判所が「個人情報保護委員会の命令の効力を停止する」との決定を行うことを期待していますが、行政事件訴訟法第23条2項の規定により、裁判所は決定を行う前に、処分行政庁である個人情報保護委員会の意見をきかなければなりません。東京地方裁判所に仮処分を申立てたのが金曜日夕方。その日にうちに個人情報保護委員会に対し仮処分の申立書が渡されたとしても、実際に動き始めるのが月曜日。国は「意見書」というものを裁判所に提出しますが、実際には、個人情報保護委員会の職員に聞き取りをし、書類を集めさせ、東京法務局訟務部が「意見書」を作成し、裁判所に提出します。そして裁判所が「決定」を行います。

スケジュールを想像してみたのですが、どう考えてもスケジュールに無理があります。月曜日(28日)、聞き取り、書類集め、同時に東京法務局訟務部が「意見書」を書いて裁判所に提出。火曜日(29日)に裁判官が「決定」を書く。水曜日(30日)、裁判所の書記官から「決定」の連絡がくる。このような動きはどう考えても無理があるし、もし、30日までに決定がでるとしたら、それは奇跡です。30日までに何らかの「決定」が欲しいところですが、間に合わないことを想定しないといけなさそうです。そもそも、行政事件の仮処分って、過去の判例を調べましたが「却下」「棄却」が多くて、なかなか認められないんですよね。あまり知られてないですが、国の弁護は「裁判官」が行い、「裁判官」が「決定」を行う。そのような制度の影響もあるのかもしれないですね。

「個人情報保護委員会VS政治団体オープンサイエンス」その2 東京地裁に命令の効力停止を求める仮処分申立」への2件のフィードバック

  1. 匿名

    本来、誰でも見れるデータベースをマッピングにより可視化しただけなのだから、何も問題無い。
    そもそもこのようなサービスを行政が運営してこなかったのは行政の怠慢ではなかろうか。

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  2. 匿名

    破産すれば官報に掲載されます。
    国として、公に公表すると言うスタイルです。
    国が公表するのはよくて、個人が公表するのは、だめ。
    なんかおかしくないですか??

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