新破産者マップ1

投稿者: | 2022年6月22日

新・破産者マップ(https://www.hasanmap.org)について、ITメディア、弁護士ドットコム、ビジネスジャーナルが報じているので、これに触れたいと思う。

このサイトは、2019年に話題になった破産者マップと類似したサイトで、破産者の情報をグーグルマップに可視化している。掲載期間は2009年~2019年の11年間のデータを掲載している。破産者マップと同じようにグーグルマップ上に破産者住所を可視化しているが、見ていて面白みがない。このサイトはメディアに出る、ずっと以前に情報が寄せられていたが、面白くないので取り上げてこなかった。

このサイトが面白くない理由の1つは、破産者マップのように「一枚」のグーグルマップに、ある一定期間の破産者が掲載されていないからである。1年ごとに、サイト右上のプルダウンメニューから、見たい年の地図を選択するのだが、このインターフェイスが非常に使いにくい。1枚の地図上に見たい情報が集約されるから驚きがあり、面白いのであって、それはすでに「破産者マップ」が実現している。3年たって、劣化した破産者マップを見ても、おもしろくはないので、3年前の「破産者マップ」ほど話題になることはないだろう。

このサイトは、複数のメディアに取り上げられているが、その理由は、有料で削除を受け付けているからである。「削除料」に関する記事を書くと、多くの人から注目を浴び、メディアの収入につながるからである。「新・破産者マップ」では、ピンの内容を削除するのに6万円、ピンごと削除するのに12万円が必要で、支払いはビットコインで行うようだ。

破産者の住所と名前は、官報で公告されており、国民に周知されている。6万ないし12万円を払い、情報を削除をする意味があるのだろうか? この金額をこのサイトに支払うのであれば、内閣府や国立印刷局を相手に、プライバシー侵害や名誉毀損、または破産法第10条をテーマに裁判を起こすか、破産者情報サイトに取り組む議員さんや政党に、この金額を寄付したほうがよいように思う。このサイトに削除料を払ったとしても、官報に公告されている破産者情報そのものが消えるわけではないので、今後も、次々と新しい破産者サイトができ、情報はコピーされ続けていくだろうから、このサイトに削除料を支払う意味はない。

こういった有料で削除を行うビジネスを始めようとする人間がいるのは、そもそも、官報の破産者情報が国民に周知されていないからである。破産者の情報が、国民に広く周知されているのであれば、このようなビジネスは成り立たない。2022年3月、政治団体オープンサイエンスが運営する「破産者情報通知サービス」に対し、個人情報保護委員会は、サイト停止命令を出した。個人情報保護委員会や、破産させることを生業にしている弁護士が、破産者情報が広がるのを防ごうとしているが、破産者情報の流通を防ごうとすればするほど、その情報の希少性が増すので、逆に情報に価値が生まれ、その情報を求める人、情報を提供するサービスが生まれることになる。

破産者情報の流通を防ごうとすれば「破産法第10条を改正し、破産者情報を官報に掲載をしない」「破産者情報は、弁護士、弁護士会、裁判所を通じるなど、情報の入手方法を制限する」「過去の破産者情報は、一定期間後に閲覧制限する」などの対応をしない限り、破産者情報の流通を防ぐことはできない。破産法第10条に基づき、破産者情報を官報に公告をしている以上、政府の責任で、官報情報を無料で国民に提供すべきであろうし、情報を視覚化するなど、わかりやすい形で情報を国民に提供するべきだと思う。

今日はここまで

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