破産者マップ裁判が終結

投稿者: | 2024年6月14日

(2024年6月13日配信:報道)

 2019年3月頃、破産者情報を地図上に表示し話題となった「破産者マップ」に、氏名や住所が掲載され、プライバシー権と名誉権を侵害されたとして、破産者3名が、サーバー契約者とされる男性に賠償を求めていた裁判で、東京地方裁判所が、裁判を終結させていたことが13日わかった。

 関係者によれば、サーバー契約者とされる男性が認諾したことで、裁判が終結したということだ。

 裁判後、神奈川県に住む男性が取材に応じ「公開法廷が開かれた後、認諾すると被告男性が裁判長に告げた。裁判長は、認諾により、裁判を終結すると宣言した。法廷はすぐに閉廷。一瞬の出来事だった。原告代理人は、最初、何が起きたかわからなかったようで、茫然としていた。原告代理人はしばらくその場を動けなかったようだ。3年続いた破産者マップ裁判は、裁判所がプライバシー権や名誉権の侵害を判断することなく終わることになった」と述べた。

 破産者マップ裁判に関心があると話す都内に住む男性は「原告代理人らは、クラウドファンディングを通じ、破産者マップ裁判の費用として200万円弱を集め、6名の弁護団を組織していた。破産者マップが、破産者のプライバシー権や名誉権を侵害しているとの判決を得ようとしていたが、彼らは目的を果たすことなく裁判が終わることになった。原告代理人らは、何のために3年にわたる裁判をしていたのか。いたたまれない気持ちになった」と述べた。

 認諾とは、原告の請求そのものである訴訟物を認めるもので、原告が主張する事実を認める自白や原告が主張する権利や法律関係を認める権利自白と異なる。

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