高木裕史 VS 今川未徠の試合。高木裕史さんは、広島大学大学院でアメリカ文学を専攻し、修士号を持っている珍しい経歴をもつボクサー。ボクサーは37歳になると引退になる。高木裕史さんは現在、36歳。この日の試合に負ければ、ボクサー引退となる。
両者とも激しく闘っている。
高木裕史さんの左目付近から出血。高木裕史さんは、相手の今川未徠さんから、かなりの数のパンチを浴びている。だが、倒れない。絶対、最後まで闘うぞという強い意志が感じられる。
7ラウンド、2分55秒。レフェリーが試合をとめる。最後まで立ち続け、闘おうとする高木裕史さん。会場から温かい拍手が送られる。高木裕史さんがリングを降り、会場から姿が見えなくなるまで、拍手が鳴り止むことはなかった。とてもよい試合に立ち会うことができた。